講談社学術文庫<br> 悲歌の時代―祈りと悲しみの歌

講談社学術文庫
悲歌の時代―祈りと悲しみの歌

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  • サイズ 文庫判/ページ数 254p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784061589339
  • NDC分類 911.104
  • Cコード C0192

内容説明

日本人は激しい戦いの後には長い歳月をかけて、死者への手向けや鎮めの歌をこまやかに歌いあげてきた。短歌は本来、祈りの声である。今、豊かな現代であればこそ、祈りと悲しみの歌が歌われなければならぬ悲歌の時代といえよう。ヤマトタケルの悲歌や海上漂泊、戦中戦後の歌など、日本人の心と密接にからみ合った1300年の短歌の伝統の中に脈うつ悲歌の系譜を辿り、日本人の死生観をも展望する。

目次

1 悲歌の時代
2 ヤマトタケルの悲歌とその展開
3 「遊び」の歌の系譜
4 旅中の死とその鎮めの歌
5 海上漂泊の歌
6 愛の誓いと破綻
7 桜に托する祈り
8 病む者の歌
9 貧窮の中の歌
10 戦う者の悲歌

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえ

11
「折口春洋は、硫黄島は季節がなく、生活のない島だと嘆く…やがて、手紙の端に書きつけられてくる歌も、断片的なものになり、伏せ字の多いものになってゆく「○向きて石を積みたる兵の墓。照りしむ海に ひつそり対す/まざまざと 地上に壊えし○○○のおびただしきに、心うたれつ」前の歌の○は北だろう。次の歌の○○○は飛行機だろうか。内地にいてこの手紙を受け取った迢空はのちに、こうして春洋が硫黄島で詠んだ歌は、未完成の歌だという。たんなる伏せ字の問題ではない。「幾度も私は考へて見た。しかし…どれもこれも完成してはゐない」」2017/12/23

双海(ふたみ)

11
日本人は激しい戦いの後には長い歳月をかけて、死者への手向けや鎮めの歌をこまやかに歌いあげてきた。短歌は本来、祈りの声である。今、豊かな現代であればこそ、祈りと悲しみの歌が歌われなければならぬ悲歌の時代といえよう。ヤマトタケルの悲歌や海上漂泊、戦中戦後の歌など、日本人の心と密接にからみ合った1300年の短歌の伝統の中に脈うつ悲歌の系譜を辿り、日本人の死生観をも展望する。 (カバーより)2014/04/19

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