感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
5
85年に出た新版。当時までの研究史が整理されており大変に便利。ある意味では民俗学衰退前史とも。まだ民俗学が生きていた時代で読むべき価値のある本だ。「小松は、現在民俗学の対象や民俗学を取り囲む状況はどんどん変化しているから、それに対応した形で再編成されるべきだという。福田(アジオ)は、そのやり方は主体性のない状況主義だと反論している。両者の違いは「他の学問から民俗学に関心を示し、さらに民俗学へ入ってきた」立場と、民俗学専攻で大学教育を終えた「純粋培養型」の立場から生じている。」2017/09/09