内容説明
天皇家を始め諸貴族・武門の系図から宗教者・芸術家・学者の各人脈、更に工芸・芸能・碁将棋・相撲など大衆娯楽の諸流派の系統まで、日本の家系と系譜を集大成した書。昭和11年に刊行され好評を博したものの復刻・縮刷版。日本の歴史と文化を支えてきた人々とその血脈・人脈が一望でき、歴史研究あるいは日本文化の理解のために欠かすことのできない情報を収録。巻末に日本史重要事項20を付す。
感想・レビュー
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毛竹齋染垂
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読むものであるかは別として、一覧としてこれほどまでに便利な本は無い。「どの一族がどの一族から分岐したか」という研究は、例えば古代羅馬史の分野でも政治史研究の一端として詳しく行われてきた所であり、このような基礎研究の果たしてきた役割を考えればこのような本が有ってくれる幸せはもっと痛感されるべきであろう。所で、本書の筆者日置昌一氏は市井の研究家として一生を送ったようだ。このように「郷土史家」より先んじた研究家が在野にいた事実も亦、本書の古さ(昭和11年刊行!)と共に驚愕されるべき事実のように思う。2012/07/12