講談社現代新書
米軍再編―日米「秘密交渉」で何があったか

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  • サイズ 新書判/ページ数 201p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061498181
  • NDC分類 392.53
  • Cコード C0231

内容説明

日本政府は米国の攻勢にボールを投げ返せないまま、受け身の姿勢に終始してきた。…さまざまな構想が米国側から提示されたにもかかわらず、日本政府は「何ら具体的な提案はない」「米国と自由な意見交換をしている」と繰り返し、提案の内容を公式には一切伏せてきたのである。…政治が総力をあげて取り組んできた形跡もなく、交渉にのぞんだごく一握りの官僚たちの場当たり的な対応が、問題を複雑にし、協議を長期化させた。国民の目に触れることのない密室で、どのような攻防が繰り広げられてきたのだろうか。隠された全容に迫る驚愕のドキュメント。

目次

序章 伏せられた宿命の論点
第1章 パラダイムが変わった
第2章 米陸軍第一軍団司令部とは何か
第3章 米国が見せた沖縄への「配慮」
第4章 深まる亀裂
第5章 外務省と防衛庁の綱引き
第6章 リセット
終章 日本の政治的意志はどこにあるのか?

著者等紹介

久江雅彦[ヒサエマサヒコ]
1963年、千葉県生まれ。85年、早稲田大学政治経済学部政治学科卒。毎日新聞社に入社し、青森支局、政治部などを経たのち、92年に共同通信社入社。政治部で首相官邸、自民党、防衛庁、外務省などを担当。2000年11月から2003年3月までワシントン特派員。現在、与党クラブ担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ちくわん

18
2005年11月の本。時は小泉政権。在日米軍再編を巡る日米・官邸、外務省、防衛庁の影の闘争を描く。沖縄の基地問題を決めきれる政治家はいないのか。そもそも日本には戦後からその必要性を吟味されずに、抜本的な見直しがないままのものが多すぎはしないか?15年も前のことではあるが、あまり変わってはいない。内閣官房「副」長官がこれほど権力者であるとは。2020/06/14

KJ

2
米軍再編を巡る日米の本音と建前。「沖縄の基地負担軽減」という点では両国が一致している。ただし、アメリカは「極東における米軍のプレゼンス」を理由に、日本政府は「抑止力の維持」を理由に、絶対に基地は残すという方向性は譲らない。そこには沖縄県民の存在が蚊帳の外に置かれている。それにしても、駆け引きとも呼べないような日本政府の不甲斐無さが目に余る。責任を取るという覚悟を持って、問題を前進させるビジョンと勇気がない限り、弱者へのしわ寄せがいつまでも続いてしまうだろう。2012/08/20

アノマリー

1
◎アメリカと日本の関係を多角的に理解するために本書はとても有益。2013/06/16

Studies

0
米軍再編をコンパクトに分かりやすく解説されている。2012/02/19

モモのすけ

0
「日本政府では一体だれがどこで物事を決めているのか?この国には政治的な意志がない(No Political will)」2010/08/12

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