百鬼園残夢 - 内田百間の揺籃と志

百鬼園残夢 - 内田百間の揺籃と志

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  • サイズ B6判/ページ数 205p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022552686
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

踊る猫

21
百鬼園先生を愛するその思慕がストレートに伝わってくる好著だと思う。ここにあるのは百鬼園先生を等身大の人間として、いたずらに崇拝するのではなくあくまでテクストと向き合って浮き彫りにしようとする姿勢だ。この本から百閒の文学に入っていくことができる開かれた本だと思う。ただ、それを踏まえた上で(つまりないものねだりとして)言えば、百閒はこんなに生易しい人ではなかっただろうとも思う。狂気すれすれの着想やこだわりを抱え込んでいた人、という視点がないのだ。ぼくが惹かれる幻想作家としての百閒は従ってここにはない。痛し痒し2020/08/18

るすみら

10
魅力ある文章家、内田百間についての本。間の字は、本当は門構えに月。この本は1985年、百間の没後14年経って出版された。朝日新聞岡山版に連載された文をまとめ加筆したもの。岡山時代など若い頃の百間についても書かれた、百間好きには興味深い本だと思う。古書価が手頃なのもうれしい。私には特に、百閒先生の三女菊美さんの、百間と家族の話がとても感慨深かった。その文中で触れられている「蜻蛉眠る」は『有頂天』の中に収められている文章。講談社の全集第2巻や福武の新輯全集第5巻、旺文社文庫の『有頂天』等に載っていたと思う。2009/05/19

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