出版社内容情報
ギリシア悲劇は古典中の古典である．そのそそり立つ嶺々に近づくことは決して易しくはない．これまでギリシア悲劇に接したことのなかった人，近づきがたく感じていた人のために，平明をむねとしつつ，アイスキュロス，ソポクレス，エウリピデスら三大悲劇詩人の代表作に大胆な解釈と批評を加え，読者を二千数百年前の演劇世界に誘う．
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うさを
1
Twitterでギリシャ悲劇の入門書として紹介されていたので手に取った。読みやすかったし、何よりおもしろかった。ソポクレス、アイスキュロス、エウリピデスという、３人の代表的な悲劇作家の作品の筋を追いながら、彼らが作品の主題に何を据えたかを解説する。日本の古典劇、たとえば能や文楽で見てみたいと思った。中でもエウリピデスは、著者も「世話物」という言葉を使っているように、文楽っぽさを感じた。2021/12/05
