岩波文庫
フランス田園伝説集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 208p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003253526
  • NDC分類 388.35
  • Cコード C0197

出版社内容情報

『愛の妖精』など,田園を舞台にした数々の名作で知られるサンドは,また民間伝承のすぐれた採集者でもあった.狼使い・森の妖火・いたずら子鬼・巨石にまつわる怪・夜の洗濯女といった,彼女が居を構えたフランス中部ベリー地方に伝わる口碑・伝説を集めたのがこの一書.フランスの『遠野物語』と言うべき貴重な作品.

内容説明

『愛の妖精』など、田園を舞台にした数々の名作で知られる著者は、また民間伝承のすぐれた採集者でもあった。狼使い・森の妖火・いたずら子鬼・巨石にまつわる怪・夜の洗濯女といった、彼女が居を構えたフランス中部ベリー地方の農村に伝わる口碑・伝説を集めたのがこの一冊。フランスの『遠野物語』と言うべき貴重な作品。

目次

フランス田園伝説集(馬鹿石、泥石;霧女;夜の洗濯女;化け犬;三人の石の怪;エプ=ネルの小鬼;森の妖火;狼使い;リュプー;エタン=プリスの修道士;火の玉婆;リュパンとリュパン)
拾遺篇(マブ女王;走る妖精;小川;中部フランスの信仰と伝説)
田舎の夜の幻

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

16
伝説集にはちょっと、人に面白いと想わせるように語るのが多いのにフランスの田園伝説は怪異と出会った事実を淡々と語られているのが印象的でした。ルー・ガルーなど西洋特有のもの、悪の真実を説くこの地に離れられない聖職者、見つめる岩や夜の洗濯女など東洋の妖怪とも比較できる怪異もあって面白かったです。木炭で描かれたようなおどろおどろしいが繊細なタッチの絵も素敵です。2012/06/15

佐島楓

14
自然の中の怪異現象を扱った説話集。「愛の妖精」が良かったから購入。どこか日本の妖怪と似ている部分もあって、面白いものだと思う。2011/12/02

HANA

14
世の終わりまで死んだ子を洗い続ける洗濯女や森の妖火、動き回る石等様々な民話が収められている。西洋の民話やお伽噺が好きな人は必読。不思議でどこか懐かしい感じのする話ばかり。知性と啓蒙の光の前にこのようなものは消え去っていくという作者の指摘には大いに同感させられた。こういう話を心のどこかに持っているだけで人生は豊かになるだろうに。押絵も少し荒いがいい味を出している。2011/10/25

あたびー

13
#日本怪奇幻想読者クラブ ジョルジュ・サンドが、フランス中部地方(おそらくブルターニュ、ノルマンディーを中心に)の農民他から聞き取りをしたり、聞き取りをした別の書籍から編集した伝説集。欧州の別地方と共通項を持つ伝説もあれば、独自の概念も見受けられてとても魅力的。何しろ「霧女」「夜の洗濯女」「塀魔」などと言う翻訳名がゾクゾクする。彼女が溺愛する息子のモーリスによる暗澹たる挿絵と聞き書きが添えられている。評論「田舎の夜の幻」は、田舎の人が不思議な事を信じ込むメカニズムについて考察していて、少し鼻白む。2019/04/30

ちぃ

11
こちらは日本の遠野物語を読んでいました。フランスの民間伝承を読んで類似性に驚き恐ろしさを驚きました。2023/06/26

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