内容説明
展望のないフリーターや派遣社員の増加、正社員への過重な労働…機能不全を起こしている正社員=組織人間という組織中心の会社や社会ではなく、働くことや生きることの意味を問い直し、働く人間=個人が中心となったワークライフバランス社会ではないか。
目次
序章 プロローグ
第1章 いま日本社会に何がおきているのか
第2章 雇用神話の崩壊
第3章 正社員を問い直す
第4章 働くことに対する意識の変化
第5章 経済のグローバル化と社会制度
第6章 ワークライフバランス社会を展望する
終章 実現へむけて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
katoyann
19
10年以上前に書かれた本だが、未だに若年男性の超長時間労働は是正されず、本書で提案されているようなワークライフバランス社会も程遠い。いまはコロナ禍なので、在宅勤務や時差出勤など一部フレキシブルな働き方は取り入れられた。問題は本書でも強調されていたパートタイム労働者の生活保障だろう。 なお、本書は柔軟な働き方が定着し、女性の社会進出が顕著な社会で出生率を回復しているという説を取る。育児に充てる時間を取れなければ少子化につながるわけで、日本は何をやってんだろ、と思ってしまった。2021/04/25
makio37
4
10年前に刊行されたもので既知の内容も多かったが、読みやすかった。労働時間を短くして、生産性を上げる。成功のカギは「長時間労働が経済を発展させる」という考え方から自由になり、「個人の生活を犠牲にして、会社のためにつくすこと」をよしとする価値観を見直すことだと。正社員の働き方を問い直すことが、非正社員問題の解決につながるのだとも著者は主張する。私の会社でもここ数年で制度面はだいぶ整ってきた。利用が進まないのは、確かに上長・同僚・本人の意識・価値観の問題なのだと思う。2016/08/07
のろろ
1
雇用に関するデーターが豊富で良かった。2013/06/17
kinoko_kinako
1
3.8点2009/04/19
tetuneco
1
競争社会を捨てて、助け合い社会へってとこか。この危機に助けあえるのか、この危機だからこそ助けあうのか。2009/04/18