内容説明
トロイア戦争の末期、物語はギリシア軍第一の勇将アキレウスと王アガメムノンの、火を吐くような舌戦に始まる。激情家で心優しいアキレウス、その親友パトロクロス、トロイア軍の大将ヘクトルら、勇士たちの騎士道的な戦いと死を描く大英雄叙事詩。
目次
悪疫、アキレウスの怒り
夢。アガメムノン、軍の士気を試す。ボイオテイアまたは「軍船の表」
休戦の誓い。城壁からの物見。パリスとメネラオスの一騎討
誓約破棄。アガメムノンの閲兵
ディオメデス奮戦す
ヘクトルとアンドロマケの語らい
ヘクトルとアイアスの一騎討。死体収容
尻切れ合戦
使節行。和解の歎願
ドロンの巻
アガメムノン奮戦す
防壁をめぐる闘い
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
2
トロイア戦争の末期、ギリシャ勢の総帥アガネムノンと無敵の英雄アキレスとの仲違いをきっかけに、それまで劣勢だったトロイア勢が巻き返す(アキレスの母ティテスがゼウスに頼み込んでトロイア勢に介入した為)。攻防は一進一退を繰り返すが、大神ゼウスによってギリシャ勢は浜辺に建てた難攻不落の防壁をアガネムノンによって突破される処まで語られる。 「イリアス」は、ホメロス作といわれているが、元は口伝による口承文学でラプソードス(楽人・吟遊詩人)たちが語り継いだものであり、日本でいえば、琵琶法師が語った「平家物語」に当たる。2013/05/15
ヨシツネ
1
古くはなったが今でも役に立つ名訳2018/01/03
樒
0
訳者が異なると、やはり雰囲気が違います。この文体は話(の時代?)に合っているように思います。2009/08/25
ottohseijin
0
やたら人間的な神様と個性的な英雄たちの叙事詩。登場人物がやたらと多いが、すぐ死んでしまう。まあ戦争だから。2009/06/10